人を殴ってしまった。駅のホーム。
不意にプチっと来たので、フォームはあまり格好の良いものではなかった。
身長175.1cm、体重69.5kgの身体で、その物体を吹き飛ばす。
ワイシャツに血はついていないし、誰も見ていない。
その場から去った。
倒れたものは、まだ人であるようだ。
尼崎駅に付随しているショッピングセンターのスターバックスに行った。
本を読もうと思った。
室内の席は空いていない。
テラス席には二人組の女子高生が、それぞれの画面を覗き込んでいる。
私は、その隣に座った。
もものフラペチーノを飲んだ。
税込み693円のそれを一気に飲み干して、ゴミ箱へ捨てた。
目鼻立ちがハッキリとした二人は、私立校であろう白いセーラー服を着ている。
まだ夏服の期間なのか?
改札の前を通らなければ、自宅のある南口にはいけない。
駅員が少し騒がしい気がした。
前を素通りして南口の階段を降りていく。
ロータリーには、救急車が止まっている。
前を素通りして喫煙所へ向かう。
コンビニで買ったライターをチャッチャッと鳴らす。
火はつかない。
やっとのことで火のついたタバコを吸いながら、落ちているシケモクを拾い集めた。
それらを灰皿に入れてあげた。
喫煙所を出る。
ロータリーの外に出るには横断歩道を渡らなければならない。
車も来ていないし、誰かが見ているわけでもないが、赤信号では止まる。
そういう小さい徳みたいなものをお天道様は見ているから。
※
たしか、8月の終わりに殴り書きしたものを昇華しました。
「は、マジ!?」と通報するのは、想像力が足りないです。
これは、フィクションです。
幼少の頃、創作と実話、どちらにノンがつくか、頭の中こんがらがりがちでしたよね。
今日は、以上です。
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